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さい帯血保管と再生医療
また、骨髄移植で必要となる骨髄採取時の入院やリスクがないことも、さい帯血移植の特徴のひとつでしょう。移植の実績でも、さい帯血移植は骨髄移植と比べて遜色のない成績が得られています。ただし、さい帯血移植の最大の問題は、得られる細胞の量が少ないために大人へ移植できる例が限られることです。
近年、再生医療が注目されていますが、再生医療とは、細胞を用いて痛んだ組織や臓器をもとの機能まで回復することを目的とする新しい医療です。ここで注目されるのが、さい帯血や骨髄などに含まれる種々の幹細胞であり、これらの幹細胞は移植された環境に応じてさまざまな細胞へと分化することが分かってきました。そのため、さらなる研究が進めば、幹細胞をもとにほとんどの組織や臓器を再生できるようになると考えられます。
また、幹細胞のような未分化な細胞を生体外で増やすことを目的とした研究が活発に行われていることから(*1)近い将来、さい帯血中の造血幹細胞を生体外で増やしてから大人に移植できるようになることが期待されています。
一方、さい帯血中にも血液系以外の組織を作れるような幹細胞が存在することから、組織の再生について骨髄細胞の代わりにさい帯血が利用できるようになるものと思われます(*2)。このような技術が確立されれば、従来は医療廃棄物として廃棄されていたさい帯血を用いて、造血系の疾患だけでなくさまざまな組織や臓器の疾患を治療できる可能性が広がることから、さい帯血を保存する意義も大きくなるでしょう。
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