(1)さい帯血の採取
(2)さい帯血の搬送
(3)さい帯血の分離・調製
(4)さい帯血の凍結保存
上記(1)〜(4)の流れにより保管されます。以下詳細に関して述べて参ります。
(1)さい帯血の採取
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さい帯血の採取は、出産が行われる提携医療機関の医師により行なわれます。さい帯血は、新生児に近いさい帯血静脈から採取されるが、採取時に最も注意すべき点は雑菌による汚染を防止することです。そのため、さい帯表面、特に穿刺部分を十分に消毒したのち、抗凝固剤を含んださい帯血バッグを用いて採取します。採取が終われば、バッグのチューブ部分のクランプを閉じてから抜針します。安全のためチューブの先端付近を再度クランプし、ひとつのクランプが外れたとしても血液が漏れ出さないようにします。
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さい帯血を採取した採血バッグは、妊産婦氏名を記入してフリーザーバッグに入れられ、施設に搬送されるまでの間は4〜25℃に保たれます。 |
(2)さい帯血の搬送
さい帯血に含まれる細胞を高い生存率を保ったまま保管するためには、採血から保管までをできるだけ短時間で行う必要があります。そのため、さい帯血の搬送はこの時間を短縮するうえで重要な要素です。さい帯血採取後の作業において、細胞の分離作業や凍結作業はシステム化されているために時間を短縮できないことから、採血から搬送を開始するまでの時間をいかに短くできるかが鍵となります。
出産の時間は予測が困難であり、分娩に要する時間も妊婦による個人差が大きい。その対策として、さい帯血保管契約者やその家族、あるいは提携医療機関から、入院時、分娩開始時、そしてさい帯血の採取が完了した時点で、施設に連絡が入るようになっている。これらの状況を随時確認しながら施設は受け入れの準備を整え、原則として採取が完了すればただちに搬送担当者が医療機関に向かいます。その後、さい帯血は4〜25℃の冷蔵庫内に移され、専用の車両で搬送されます。
本事業では、さい帯血の採取から保管までを24時間以内と定めており、さらに24時間体制でどんな状況にも対応できるようにしている。
(3)さい帯血の分離・調製
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搬送されてきたさい帯血は、バスボックスを通してクラス1000のクリーンルームに搬入され、ただちに分離・調製作業が行われます。
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さい帯血の分離・調製とは、血液中の大部分を占める赤血球と血漿成分を除去し、造血幹細胞が含まれる有核細胞だけを濃縮することです。これらの処理は、赤血球沈降剤を用いた遠心分離によって行われます。
まず、さい帯血の入った採血バッグに赤血球沈降剤を添加し、遠心分離によって赤血球を沈降させます。採血バッグに分離バッグを接続し、上清の血漿成分と赤血球層の上部にある有核細胞層を分離バッグに移します。
次に、分離バッグを再度遠心することにより有核細胞を沈降させ、上層の血漿を除去して有核細胞の濃縮液を得ます。
その後、凍結時の細胞障害から保護するための凍害保護剤を緩やかに添加し、これらの細胞液を凍結用のバッグに移して分離・調製作業は終わります。
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凍結バッグはアルミ製のプロテクターに入れられ、次の段階である細胞の冷却作業に供されます。 |
これらの分離・調製方法は、バッグ同士を凍結接続するため、外気に触れない閉鎖系での調製処理が可能であり、調製作業時に細菌やウィルスが混入する危険性はほとんどありません。
分離・調製の工程においては血液を適宜サンプリングし、血液検査や細胞数の計測などを行います。そして、これらの検査結果によって安全性が確認されたさい帯血のみが最終保管されるのです。
(4)さい帯血の凍結保存
| アルミプロテクタに収納されたさい帯血は、パスボックスを通してクラス10000のクリーンルームに搬入され、すぐにプログラムフリーザーを用いて冷却されます。 |
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冷却の際に問題となるのが冷却速度と潜熱です。冷却速度は、凍結バッグ内部での温度差が生じないように温度を下げることで、大きな氷結ができないようにするために重要。このような大きな氷結は、周囲を押し広げて細胞を破壊してしまいます。そのため、特に0℃から‐10℃付近の細胞液が凍結を開始する温度範囲については、1分間に1℃以下の緩やかな速度で冷却する必要があります。
さらに、細胞液が凍結する際には、液体から固体に変化するときに出る熱エネルギーである潜熱が生じ、この潜熱によりフリーザー内部の温度は急激に上昇して細胞に悪影響を与えてしまいます。そのため、潜熱の発生を考慮した冷却プログラムにしたがって、凍結バッグは−80℃まで冷却されます。
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プログラムフリーザーによる冷却が終了すれば、バッグは気相の液体窒素容器(デュワー)に移されます。この気相のデュワー内での保存は、上述の血液検査の結果が出るまでの一時保管となります。検査結果により安全性が確かめられたさい帯血のみを液相のデュワーに格納し、最終的な保管に入ります。 |
保管データはコンピュータで管理され、保管番号は凍結バッグを収納するアルミプロテクタに刻印されます。液体窒素内で保管されるものにマーキングする際には、一般的には専用のペンやラベルが用いられます。
しかし、10年単位での使用を考えた場合には、これらの方法ではマークが確実に残っているという確証は得られませんでした。そこで、本事業では、マイクロインパクト方式によるマーキングマシンを用いて保管番号をアルミプロテクタに刻印する方法を選択し、長期保管のあとでも確実にサンプルを識別できるようにしました。
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